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36年ぶりの医学部新設は行政の怠慢

2014年1月1日号

 文部科学省は告示で大学医学部の新設を阻んできたが、これを解禁することにした。下村博文文科相は、15年春に東北に医学部を新設する方針を表明した。復興支援と医師不足解消のための特別措置として1校限定で認める。医学部の新設は、79年に設立した琉球大以来で、実に36年ぶりとなる。 新設を阻んできた根拠は、82年の閣議で、医師数の増加を抑制することを目的とした政府決定である。この決定を踏まえて文科省は、大学医学部の設置基準を厳しくし、03年には医学部の新設を認めない方針を決定した。 新設凍結は、文科省だけの意向ではない。医師が増えることを過度に警戒した日本医師会の意を受けた厚生労働省は、新設申請の門前払いを黙認し後押しした。 11月29日の中央社会保険医療協議会総会は、勤務医の負担軽減など13年度検証調査に関する結果を報告した。それによれば、病院勤務医の考える負...  文部科学省は告示で大学医学部の新設を阻んできたが、これを解禁することにした。下村博文文科相は、15年春に東北に医学部を新設する方針を表明した。復興支援と医師不足解消のための特別措置として1校限定で認める。医学部の新設は、79年に設立した琉球大以来で、実に36年ぶりとなる。 新設を阻んできた根拠は、82年の閣議で、医師数の増加を抑制することを目的とした政府決定である。この決定を踏まえて文科省は、大学医学部の設置基準を厳しくし、03年には医学部の新設を認めない方針を決定した。 新設凍結は、文科省だけの意向ではない。医師が増えることを過度に警戒した日本医師会の意を受けた厚生労働省は、新設申請の門前払いを黙認し後押しした。 11月29日の中央社会保険医療協議会総会は、勤務医の負担軽減など13年度検証調査に関する結果を報告した。それによれば、病院勤務医の考える負担

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