医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

この国につけるクスリ 社会保障よもやま話

難病こそ皆保険で対応すべき

東京福祉大学・大学院 副学長 喜多村悦史

2014年1月1日号

 原因がわからず、効果的な治療法のない不治の病、難病。できることは対症療法に限られ、しかも医療費が月々の家計を圧迫する。不遇に見舞われた同胞に、同じ国民として無関心ではいられない。 国・都道府県による自己負担減免の仕組みはすでにある。しかし、法律の裏づけがない。財務省から「今年は予算をつけない」と言われたら、そこで即終了。予算不足のため工事半ばで中断している公共工事が数々あるが、いつそうならないとも限らない不安定な位置づけだ。患者や家族にとっては1年1年が「首の皮一枚」という心持ちだろう。だから、制度恒久化のための根拠法制定は、患者団体にとって長年の悲願である。 この自己負担減免の仕組みの起源は、1960年代後半に社会問題化した「薬害スモン」に遡る。ありていに言えば、国を訴えている患者を側面から経済支援することで和解に向かわせようという、政府...  原因がわからず、効果的な治療法のない不治の病、難病。できることは対症療法に限られ、しかも医療費が月々の家計を圧迫する。不遇に見舞われた同胞に、同じ国民として無関心ではいられない。 国・都道府県による自己負担減免の仕組みはすでにある。しかし、法律の裏づけがない。財務省から「今年は予算をつけない」と言われたら、そこで即終了。予算不足のため工事半ばで中断している公共工事が数々あるが、いつそうならないとも限らない不安定な位置づけだ。患者や家族にとっては1年1年が「首の皮一枚」という心持ちだろう。だから、制度恒久化のための根拠法制定は、患者団体にとって長年の悲願である。 この自己負担減免の仕組みの起源は、1960年代後半に社会問題化した「薬害スモン」に遡る。ありていに言えば、国を訴えている患者を側面から経済支援することで和解に向かわせようという、政府の高

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence