新薬の市場環境を読む
放たれた最後の刺客「エドキサバン」
第51回
バークレイズ証券 株式調査部 関篤史
2013年12月15日号
第一三共は11月20日午前1時45分(日本時間)、抗血液凝固剤「エドキサバン」(一般名)の第Ⅲ相試験「ENGAGE」の結果を公表した。米ダラスで開催された米国心臓学会(AHA)でデータが公表され、同時に『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』誌に論文が公表された。 ENGAGE試験では、エドキサバン30㎎と60㎎を現在の標準薬であるワルファリンと比較した。主要評価項目である有効性(脳卒中及び全身性塞栓症=SEE)について非劣性が、安全性(重大な出血)について優越性が確認できたため、これらの結果に基づき第一三共は、14年3月末までに日米欧で、エドキサバンを「心房細動による脳卒中予防」を適応として申請する見込みだ。 第一三共にとってエドキサバンは、16年10月に米国特許が満了する高血圧治療剤「オルメサルタン」(オルメテック/ベニカー)の後継となる...
第一三共は11月20日午前1時45分(日本時間)、抗血液凝固剤「エドキサバン」(一般名)の第Ⅲ相試験「ENGAGE」の結果を公表した。米ダラスで開催された米国心臓学会(AHA)でデータが公表され、同時に『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』誌に論文が公表された。 ENGAGE試験では、エドキサバン30㎎と60㎎を現在の標準薬であるワルファリンと比較した。主要評価項目である有効性(脳卒中及び全身性塞栓症=SEE)について非劣性が、安全性(重大な出血)について優越性が確認できたため、これらの結果に基づき第一三共は、14年3月末までに日米欧で、エドキサバンを「心房細動による脳卒中予防」を適応として申請する見込みだ。 第一三共にとってエドキサバンは、16年10月に米国特許が満了する高血圧治療剤「オルメサルタン」(オルメテック/ベニカー)の後継となる位
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