医薬経済オンライン

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世界の医薬品業界

研究開発の削減と抗うつ剤の今後

第81回

医薬評論家 五條正也

2013年12月15日号

 13年は、欧米の医薬品業界で「2011年ショック」と言われた超大型品の特許切れの影響が過去最大となり、欧米先進国の多くは医薬品市場が縮小し、多くの世界的製薬大手は売上高の減少で先進国の人員削減を余儀なくされた。研究開発型企業は、人員削減でもR&D(研究開発)部門の削減が後回しになる傾向があったが、12年と13年には、R&Dでの削減が増えたのが特徴だろう。  欧米では、降圧剤やスタチンなど一般的な慢性疾患の従来型医薬品のブランド品は保険で支払われるものが減少し、もはやブロックバスターとなるものは誕生しない可能性が高まった。近年は一部の研究所を閉鎖した大手が多いが、今年は大学などの研究機関との提携が増えた。ロシュは以前の米国本部で80年の歴史があるニュージャージー州のR&D施設を来年からニューヨークのマンハッタンのビル(総面積1万2000坪弱)へ移す。現在...  13年は、欧米の医薬品業界で「2011年ショック」と言われた超大型品の特許切れの影響が過去最大となり、欧米先進国の多くは医薬品市場が縮小し、多くの世界的製薬大手は売上高の減少で先進国の人員削減を余儀なくされた。研究開発型企業は、人員削減でもR&D(研究開発)部門の削減が後回しになる傾向があったが、12年と13年には、R&Dでの削減が増えたのが特徴だろう。  欧米では、降圧剤やスタチンなど一般的な慢性疾患の従来型医薬品のブランド品は保険で支払われるものが減少し、もはやブロックバスターとなるものは誕生しない可能性が高まった。近年は一部の研究所を閉鎖した大手が多いが、今年は大学などの研究機関との提携が増えた。ロシュは以前の米国本部で80年の歴史があるニュージャージー州のR&D施設を来年からニューヨークのマンハッタンのビル(総面積1万2000坪弱)へ移す。現在は

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