ダンダリンと公務員の葛藤 | 医薬経済オンライン

この国につけるクスリ社会保障よもやま話

ダンダリンと公務員の葛藤

東京福祉大学・大学院　副学長　喜多村悦史

2013年12月15日号

　今秋放映のテレビドラマのなかで、ボクが興味深く視聴し、学生にも観るように推奨してきたのが、「ダンダリン」。不思議な題名だが、竹内結子さん扮する労働基準監督官（主人公）の氏名、「段田凛」が由来だ。まっすぐにルールを守り、融通が利かない「鉄の女」キャラのダンダリンが、いかに働く人を守るかを描いた物語である。　労働基準監督官と言えば、悪質な労働基準法違反事案に対して、「逮捕・送検」もできる特別司法警察職員なのだが、なんともまぁリアル（？）にユル〜イ職場として描いていて、苦笑を禁じ得ない。「トラブルは困るよ、トラブルは」が口癖の、事なかれ署長。「そんなのウチの所管じゃないだろ」と、仕事への着手を却下しまくる課長。「休まず、遅れず、働かず」という世間での公務員像そのものである。そこへ異動してきたダンダリン。労基法違反事案を見逃さず、「法律通りに... 　今秋放映のテレビドラマのなかで、ボクが興味深く視聴し、学生にも観るように推奨してきたのが、「ダンダリン」。不思議な題名だが、竹内結子さん扮する労働基準監督官（主人公）の氏名、「段田凛」が由来だ。まっすぐにルールを守り、融通が利かない「鉄の女」キャラのダンダリンが、いかに働く人を守るかを描いた物語である。　労働基準監督官と言えば、悪質な労働基準法違反事案に対して、「逮捕・送検」もできる特別司法警察職員なのだが、なんともまぁリアル（？）にユル〜イ職場として描いていて、苦笑を禁じ得ない。「トラブルは困るよ、トラブルは」が口癖の、事なかれ署長。「そんなのウチの所管じゃないだろ」と、仕事への着手を却下しまくる課長。「休まず、遅れず、働かず」という世間での公務員像そのものである。そこへ異動してきたダンダリン。労基法違反事案を見逃さず、「法律通りに職務

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