意外と深刻な臍帯血バッグ破損事故

原因不明で再生医療にも影響

2013年12月1日号

　白血病患者や移植医も当惑したのではないか。公的臍帯血バンクで起こっていた臍帯血バッグ破損事故だ。破損が起こっていたのは「兵庫さい帯血バンク」。今年8月、冷凍保管中の臍帯血バッグに破損個所があるのを発見したという。報告を受けた厚生労働省が国内8つの公的臍帯血バンクと臍帯血移植を行っている登録病院209施設に対し、過去3年間に破損事例があったかどうか調査したところ、移植医療機関で16例、公的臍帯血バンクで17例の破損事例があったことが報告された。　医療機関の破損事例は専ら移植直前に「臍帯血を取り出す注入口を鋏で切り過ぎた」「細胞数を確認検査するためのチューブを大きく切ってしまった」という類のもので、そのまま移植。患者の健康被害は確認されていないという。　だが、問題は臍帯血バンクでの破損事例だ。なかでも破損の多さが目立ったのが騒ぎの発端になった兵庫さ... 　白血病患者や移植医も当惑したのではないか。公的臍帯血バンクで起こっていた臍帯血バッグ破損事故だ。破損が起こっていたのは「兵庫さい帯血バンク」。今年8月、冷凍保管中の臍帯血バッグに破損個所があるのを発見したという。報告を受けた厚生労働省が国内8つの公的臍帯血バンクと臍帯血移植を行っている登録病院209施設に対し、過去3年間に破損事例があったかどうか調査したところ、移植医療機関で16例、公的臍帯血バンクで17例の破損事例があったことが報告された。　医療機関の破損事例は専ら移植直前に「臍帯血を取り出す注入口を鋏で切り過ぎた」「細胞数を確認検査するためのチューブを大きく切ってしまった」という類のもので、そのまま移植。患者の健康被害は確認されていないという。　だが、問題は臍帯血バンクでの破損事例だ。なかでも破損の多さが目立ったのが騒ぎの発端になった兵庫さい

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