医薬経済オンライン

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機能不全に陥ったOTC薬業界

流動状態が収まらなければ「再編」

2013年12月1日号

 13年は、もともと脆弱だったOTC薬業界の存立基盤が流動状態に陥った年という記憶とともに、暮れへと向かっている。 語るまでもなく流動は、物事自体の動きが、それを制御する力を超えたときに現れる。OTC薬のネット販売を一律に禁じた厚生労働省令を違憲と断じた今年1月の最高裁判決に始まり、難産の末に日本初の生活習慣病スイッチOTC薬となった同年4月の「エパデール」の発売、そして11月上旬に“見事な”玉虫色の決着を見たネット販売の新ルールと「要指導医薬品」ジャンルの新設……。こうした多くの局面で、OTC薬各社の頭上で険しい議論が展開されたものの、メーカー側は、自身の意見や願いをほとんど具体的な形で反映させることができなかった。 関係者の声が小さいという指摘は外れていない。だが、例えるなら自分の家の庭先で両隣が我田引水の戦いを始めたのに、結果として傍観に近...  13年は、もともと脆弱だったOTC薬業界の存立基盤が流動状態に陥った年という記憶とともに、暮れへと向かっている。 語るまでもなく流動は、物事自体の動きが、それを制御する力を超えたときに現れる。OTC薬のネット販売を一律に禁じた厚生労働省令を違憲と断じた今年1月の最高裁判決に始まり、難産の末に日本初の生活習慣病スイッチOTC薬となった同年4月の「エパデール」の発売、そして11月上旬に“見事な”玉虫色の決着を見たネット販売の新ルールと「要指導医薬品」ジャンルの新設……。こうした多くの局面で、OTC薬各社の頭上で険しい議論が展開されたものの、メーカー側は、自身の意見や願いをほとんど具体的な形で反映させることができなかった。 関係者の声が小さいという指摘は外れていない。だが、例えるなら自分の家の庭先で両隣が我田引水の戦いを始めたのに、結果として傍観に近い

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