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この国につけるクスリ 社会保障よもやま話

「つくった者勝ち」の後始末

東京福祉大学・大学院副学長 喜多村悦史

2013年12月1日号

 高速運転中の車めがけてコンクリート塊が降ってきたら……。想像するだけでも身の毛がよだつ。その悪夢が現実化したのが、昨年暮れの中央自動車道の笹子トンネル天井板崩落事故だ。10センチ弱の厚みで重さ1トンを超えるコンクリート板が270枚崩落。3台が下敷きになり、うち2台が発火するなどで、9人が死亡した。 車を安全に走行させるのが道路会社の役割。高い料金を取った揚げ句に命を奪うとはどうなっているのだ、と世論は激昂。道路各社は自社管理のトンネルや橋梁の安全性を総点検することになった。 これでひと安心のはずだったが、さにあらず。会計検査院が高速道路の新たな危険要素を「発見」した。コンクリ塊が落ちてくる悪夢は、未だ過去の話ではないのだ。 高速道路が丘陵を切り通している区域では、左右の高台をつなぐ跨道橋(こどうきょう)がつくられる。台地を掘削するこ...  高速運転中の車めがけてコンクリート塊が降ってきたら……。想像するだけでも身の毛がよだつ。その悪夢が現実化したのが、昨年暮れの中央自動車道の笹子トンネル天井板崩落事故だ。10センチ弱の厚みで重さ1トンを超えるコンクリート板が270枚崩落。3台が下敷きになり、うち2台が発火するなどで、9人が死亡した。 車を安全に走行させるのが道路会社の役割。高い料金を取った揚げ句に命を奪うとはどうなっているのだ、と世論は激昂。道路各社は自社管理のトンネルや橋梁の安全性を総点検することになった。 これでひと安心のはずだったが、さにあらず。会計検査院が高速道路の新たな危険要素を「発見」した。コンクリ塊が落ちてくる悪夢は、未だ過去の話ではないのだ。 高速道路が丘陵を切り通している区域では、左右の高台をつなぐ跨道橋(こどうきょう)がつくられる。台地を掘削すること

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