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薬剤経済学

オレゴン州のメディケイド拡大2年目

第1回 保険適用しても健康結果を改善しない?

2013年11月15日号

 5月にニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌に報告された「オレゴンの実験−メディケイドの臨床結果への影響」は、医療政策上の意味を問う専門家間の議論を超え、政治的な反響に発展した。医療扶助制度を通じて成人貧困層を保険の傘の下に置いて2年、死亡率などの最終的な健康結果は含まないが、重要な臨床指標の測定で著しい改善効果が認められなかったことが、「破綻した医療システムであるメディケイドを広げて無保険者を減らす政策は無効であり、浪費である」という意見に勢いを与えた。 5000万人に及ぶ無保険者を2000万人に減らす準皆保険の実現がオバマ大統領の医療改革(オバマケア)だ。この改革は、自前では保険購入が望めない低所得者をメディケイドの対象拡大でカバーする方策が、中産階級に対する保険購入補助とともに柱になっており、14年1月に実施に移される。拡張を受け...  5月にニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌に報告された「オレゴンの実験−メディケイドの臨床結果への影響」は、医療政策上の意味を問う専門家間の議論を超え、政治的な反響に発展した。医療扶助制度を通じて成人貧困層を保険の傘の下に置いて2年、死亡率などの最終的な健康結果は含まないが、重要な臨床指標の測定で著しい改善効果が認められなかったことが、「破綻した医療システムであるメディケイドを広げて無保険者を減らす政策は無効であり、浪費である」という意見に勢いを与えた。 5000万人に及ぶ無保険者を2000万人に減らす準皆保険の実現がオバマ大統領の医療改革(オバマケア)だ。この改革は、自前では保険購入が望めない低所得者をメディケイドの対象拡大でカバーする方策が、中産階級に対する保険購入補助とともに柱になっており、14年1月に実施に移される。拡張を受け入れ

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