医薬経済オンライン

医療・医薬業界をさまざまな視点・論点から示すメディア

技術革新と製薬企業の明日

抗体医薬は誘導体開発競争へ

第40回

生島准

2013年11月15日号

 まさに用意、ドン。11月1日、米食品医薬品局(FDA)が承認した抗体医薬「ガツィバ」(一般名オビヌツズマブ)が、抗体誘導体の本格的な商品化競争のスタートの号砲を鳴らした。FDAが導入した新薬の加速審査制度、ブレークスルー治療薬に認定された新薬の発売第1号でもあった。 抗体医薬実用化の第2幕が開いたのだ。抗体医薬の開発は、従来は、マウス抗体→ヒトとマウスのキメラ抗体→ヒト化抗体・完全ヒト抗体と、ひたすら我われの体内で機能しているヒト抗体と同じ抗体製剤の製造をめざして競争が行われていた。02年12月にFDAが完全ヒト抗体「ヒュミラ」(アダリムマブ)を承認、とうとうヒト抗体の市場投入に成功した。爾来10年、この間に実用化された抗体医薬はほとんどすべてヒト抗体もしくはヒト化抗体であり、医薬分子としての抗体医薬の開発はほぼその歩みを止めていた。競争は新しい抗...  まさに用意、ドン。11月1日、米食品医薬品局(FDA)が承認した抗体医薬「ガツィバ」(一般名オビヌツズマブ)が、抗体誘導体の本格的な商品化競争のスタートの号砲を鳴らした。FDAが導入した新薬の加速審査制度、ブレークスルー治療薬に認定された新薬の発売第1号でもあった。 抗体医薬実用化の第2幕が開いたのだ。抗体医薬の開発は、従来は、マウス抗体→ヒトとマウスのキメラ抗体→ヒト化抗体・完全ヒト抗体と、ひたすら我われの体内で機能しているヒト抗体と同じ抗体製剤の製造をめざして競争が行われていた。02年12月にFDAが完全ヒト抗体「ヒュミラ」(アダリムマブ)を承認、とうとうヒト抗体の市場投入に成功した。爾来10年、この間に実用化された抗体医薬はほとんどすべてヒト抗体もしくはヒト化抗体であり、医薬分子としての抗体医薬の開発はほぼその歩みを止めていた。競争は新しい抗体

有料会員限定

会員登録(有料)
この記事をお読みいただくためには、会員登録(有料)が必要です。
新規会員登録とマイページ > 購読情報から購入手続きをお願いいたします。
※IDをお持ちの方はログインからお進みください

【会員登録方法】
会員登録をクリックしていただくと、新規会員仮登録メール送信画面に移動します。
メールアドレスを入力して会員登録をお願い致します。
1ユーザーごとの登録をお願い致します。(1ユーザー1アカウントです)

googleAdScence