医薬経済オンライン

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国内各社のがん戦略をみる

成功体験から領域参入遅れた武田薬品

第11回

2013年11月1日号

 武田薬品のがん領域の自社創製品は、「リュープリン」(酢酸リュープロレリン)で、12年度の売上高は1165億円。多くの製薬企業がこの領域に参入したが、ブロックバスターの抗がん剤を創製した国内企業は、武田だけだ。 しかし、武田のがん領域への取り組みは実質「遅れた」と言ってよい。武田は、成功事例を広く展開できなかった。同社は長い期間、リュープロレリンをがん領域ではなく、泌尿器科領域に分類していた。だからと言って泌尿器科領域での事業展開もなかった。当時の武田は、がん領域に真剣に取り組んでいなかった証左と言えよう。 90年代にリュープロレリンを中心に新たにがん領域へ進出する方針はなかったのか。そこには大きな油断があった。完成度の高い高血圧症、消化器疾患の治療薬の創製は、治療満足度を上げた。言葉を換えれば、これら領域で成功するための難易度は必然的に上昇し...  武田薬品のがん領域の自社創製品は、「リュープリン」(酢酸リュープロレリン)で、12年度の売上高は1165億円。多くの製薬企業がこの領域に参入したが、ブロックバスターの抗がん剤を創製した国内企業は、武田だけだ。 しかし、武田のがん領域への取り組みは実質「遅れた」と言ってよい。武田は、成功事例を広く展開できなかった。同社は長い期間、リュープロレリンをがん領域ではなく、泌尿器科領域に分類していた。だからと言って泌尿器科領域での事業展開もなかった。当時の武田は、がん領域に真剣に取り組んでいなかった証左と言えよう。 90年代にリュープロレリンを中心に新たにがん領域へ進出する方針はなかったのか。そこには大きな油断があった。完成度の高い高血圧症、消化器疾患の治療薬の創製は、治療満足度を上げた。言葉を換えれば、これら領域で成功するための難易度は必然的に上昇した

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