医薬経済オンライン

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From Local to Global 私と公衆衛生

医局制度の功罪を考える

第61回

日本尊厳死協会理事長 岩尾總一郎(元厚労省医政局長)

2013年11月1日号

 「本日、担当の○○先生は学会出張のため休診です」 こういう知らせを、病院の外来でよく見かける。隔日の血液透析を受ける患者が来る私が勤務するクリニックは、医師が不在といって患者を帰すわけにはいかない。透析患者の脱血や返血に係る作業は看護師と臨床工学技士が行うにしても、医師には患者の体重や血圧から、どの程度の水分量を抜くか、そして、電解質バランス、血圧などをいかに保つかという頭脳労働が課せられる。 今年の初め、某大学の医局から「3月限りで貴院に派遣している医師を引き揚げる」という連絡があった。2月半ばを過ぎて後任を探しにかかったが、すぐに対応しなかったのが後の祭りで、どの大学も医師を派遣する余裕はないという。民間の紹介業者に頼もうかと思ったが、透析医療もチーム医療である。週に1日だけ、異分子がフラッと来て、勝手な処方をされてはかなわない。 そ...  「本日、担当の○○先生は学会出張のため休診です」 こういう知らせを、病院の外来でよく見かける。隔日の血液透析を受ける患者が来る私が勤務するクリニックは、医師が不在といって患者を帰すわけにはいかない。透析患者の脱血や返血に係る作業は看護師と臨床工学技士が行うにしても、医師には患者の体重や血圧から、どの程度の水分量を抜くか、そして、電解質バランス、血圧などをいかに保つかという頭脳労働が課せられる。 今年の初め、某大学の医局から「3月限りで貴院に派遣している医師を引き揚げる」という連絡があった。2月半ばを過ぎて後任を探しにかかったが、すぐに対応しなかったのが後の祭りで、どの大学も医師を派遣する余裕はないという。民間の紹介業者に頼もうかと思ったが、透析医療もチーム医療である。週に1日だけ、異分子がフラッと来て、勝手な処方をされてはかなわない。 そうな

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