正念場を迎えた「SCM」構築
民間の努力こそが流通合理化の原動力
第38回
2013年10月15日号
「ここで本格的に取り組まなければ、わが国のSCM(サプライチェーンマネジメント)は絵に描いた餅で終わる」
11年5月、製・配・販連携協議会の設立総会の直後、旗振り役を務めた経済産業省の幹部が真剣な眼差しでこう語った。
戦後の高度成長期の最中に、流通革命が勃発。価格破壊を合言葉にGMS(総合スーパー)が台頭し、メーカーや卸に伍して、チャネル支配力を強めていった。
メーカーの特約制度や国の再販制度が有名無実化するなかで、業種店から業態店に転換した近代的な流通業が消費者の意向を汲んで、大量生産・大量消費といったアメリカンドリームを実現してくれるのではないか。戦争を知らない世代はGMSの台頭に熱い期待を抱いたものだ。
だが、日本特有の多段階流通を一気通貫で合理化するような仕組みはついに論じられなかった。それどころかメーカーのマーケティング戦略...
「ここで本格的に取り組まなければ、わが国のSCM(サプライチェーンマネジメント)は絵に描いた餅で終わる」
11年5月、製・配・販連携協議会の設立総会の直後、旗振り役を務めた経済産業省の幹部が真剣な眼差しでこう語った。
戦後の高度成長期の最中に、流通革命が勃発。価格破壊を合言葉にGMS(総合スーパー)が台頭し、メーカーや卸に伍して、チャネル支配力を強めていった。
メーカーの特約制度や国の再販制度が有名無実化するなかで、業種店から業態店に転換した近代的な流通業が消費者の意向を汲んで、大量生産・大量消費といったアメリカンドリームを実現してくれるのではないか。戦争を知らない世代はGMSの台頭に熱い期待を抱いたものだ。
だが、日本特有の多段階流通を一気通貫で合理化するような仕組みはついに論じられなかった。それどころかメーカーのマーケティング戦略と流
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