医薬経済オンライン

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深層◎日本版NIH

経産省に歯が立たない厚労省

「嫌いな」官庁に再生医療でも一敗地

2013年10月1日号

 武田薬品の長谷川閑史社長が、経済同友会代表幹事として、あるいは日本製薬工業協会会長として、記者会見や政府の会議、時の首相とのホテルでの会食で訴え続けてきた医療分野の研究開発の体制が具体化の一歩を踏み出す。 米国立衛生研究所(NIH)を見倣った新独立行政法人、いわゆる日本版NIHの設立である。厚生労働省と文部科学省、経済産業省の3省が、それぞれ勝手気ままに取り組んでいた医療分野の研究開発を、首相を本部長、官房長官を副本部長とする健康・医療戦略推進本部が、日本版NIHの司令塔(本部)として束ね、開発関連予算を一元的に管理し、新独法などに配分する。 20年の東京五輪の開催決定で少し霞んだかもしれないが、それでも安倍晋三首相の経済政策の要である成長戦略で掲げた1丁目1番地が日本版NIHだ。 ただ、日本版NIHにはもうひとつ目標があった。開発分野に...  武田薬品の長谷川閑史社長が、経済同友会代表幹事として、あるいは日本製薬工業協会会長として、記者会見や政府の会議、時の首相とのホテルでの会食で訴え続けてきた医療分野の研究開発の体制が具体化の一歩を踏み出す。 米国立衛生研究所(NIH)を見倣った新独立行政法人、いわゆる日本版NIHの設立である。厚生労働省と文部科学省、経済産業省の3省が、それぞれ勝手気ままに取り組んでいた医療分野の研究開発を、首相を本部長、官房長官を副本部長とする健康・医療戦略推進本部が、日本版NIHの司令塔(本部)として束ね、開発関連予算を一元的に管理し、新独法などに配分する。 20年の東京五輪の開催決定で少し霞んだかもしれないが、それでも安倍晋三首相の経済政策の要である成長戦略で掲げた1丁目1番地が日本版NIHだ。 ただ、日本版NIHにはもうひとつ目標があった。開発分野に関す

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