鬼門「主治医機能」は強化できるか
失敗なら患者負担増で終わる改革
2013年9月15日号
超高齢・多死社会に向かう今、人生に寄り添う「かかりつけ医」の存在がクローズアップされてきている。終末期医療を扱う集会や学会、役所の検討会では、《人生の終わりのケア(end of life care)には、それまでの付き合いを経て人生観も理解した「かかりつけ医」が当たるのが相応しい》との議論をよく耳にするようになった。 かかりつけ医は、日本医師会の定義によれば、「なんでも相談できるうえ、最新の医療情報を熟知して、必要なときには専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる『地域医療、保健、福祉を担う幅広い能力を有する医師』」のことだ。もちろん、「かかりつけ」という用語自体、「病気などでいつも特定の医者や病院にかかっている」という患者の受診の態様を指す言葉であり、「頼りになる」とか「なんでも相談できる」など患者の側で個別・主観的に感じ得る印象を定義に織...
超高齢・多死社会に向かう今、人生に寄り添う「かかりつけ医」の存在がクローズアップされてきている。終末期医療を扱う集会や学会、役所の検討会では、《人生の終わりのケア(end of life care)には、それまでの付き合いを経て人生観も理解した「かかりつけ医」が当たるのが相応しい》との議論をよく耳にするようになった。 かかりつけ医は、日本医師会の定義によれば、「なんでも相談できるうえ、最新の医療情報を熟知して、必要なときには専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる『地域医療、保健、福祉を担う幅広い能力を有する医師』」のことだ。もちろん、「かかりつけ」という用語自体、「病気などでいつも特定の医者や病院にかかっている」という患者の受診の態様を指す言葉であり、「頼りになる」とか「なんでも相談できる」など患者の側で個別・主観的に感じ得る印象を定義に織り込
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