精密機器各社が参入めざす「医療」
技術に自負、まずは国内市場で消耗戦か
2013年9月15日号
デジカメや複写機などを手掛ける国内精密機械・情報機器メーカーが、ヘルスケア分野の強化に走っている。この夏の主な動きを拾っても、06年にカメラ事業から完全撤退したコニカミノルタが7月末、パナソニックから超音波診断機器事業を買収すると発表。8月にはニコンが、iPS細胞を使った網膜の再生医療に取り組む理化学研究所系のバイオベンチャー・ヘリオス(旧日本網膜研究所)に出資した。
この業界では、粉飾決算の発覚で企業存亡の淵に立ったオリンパスが、虎の子の医療事業の一部を、今年4月に設立したソニーとの合弁会社に差し出すという代償を払って経営再建を進めていることが知られている。同社の場合、盤石な軟性内視鏡事業がなければ会社ごとなくなっていたはずで、経営環境の逆風に強いヘルスケア分野の抗力を、オリンパス自身と同業他社は改めて目の当たりにした。
むろん、精密...
デジカメや複写機などを手掛ける国内精密機械・情報機器メーカーが、ヘルスケア分野の強化に走っている。この夏の主な動きを拾っても、06年にカメラ事業から完全撤退したコニカミノルタが7月末、パナソニックから超音波診断機器事業を買収すると発表。8月にはニコンが、iPS細胞を使った網膜の再生医療に取り組む理化学研究所系のバイオベンチャー・ヘリオス(旧日本網膜研究所)に出資した。
この業界では、粉飾決算の発覚で企業存亡の淵に立ったオリンパスが、虎の子の医療事業の一部を、今年4月に設立したソニーとの合弁会社に差し出すという代償を払って経営再建を進めていることが知られている。同社の場合、盤石な軟性内視鏡事業がなければ会社ごとなくなっていたはずで、経営環境の逆風に強いヘルスケア分野の抗力を、オリンパス自身と同業他社は改めて目の当たりにした。
むろん、精密機器
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