バイオシミラーの船出
隠れたリスク
第4回
ボストン・テクノロジーマネジメント(BTM)社社長 小野光則
2013年9月15日号
イースターを間近に控えた今年3月末。筆者は、町中、色つき卵の飾りで溢れるチューリッヒで開かれた投資家会議に出席した。その後、元メルクのコンサルタントで、旧知のジャジー・メデュスキー博士と昼食をともにした。
1ヵ月前の2月20日、サムスン電子とメルクはバイオシミラー開発で提携した。サムスンは12年の秋、ロシュの「マブセラ」(日本では「リツキサン」)のバイオシミラーであるSAIT101の臨床試験中断を発表したばかり。一方、世界第3位という製薬業界の巨人メルクも、バイオシミラー分野では失敗を続けている。そんな両社の突然の提携に、我われの話も盛り上がった。
08年にメルクは、バイオシミラーが最も成長を見込める事業分野とみなし、15億ドル(約1500億円)を投資すると発表した。そしてまず米ワイスのバイオ医薬品製造部門のトップだったマイク・ケーマルクを引き抜き、...
イースターを間近に控えた今年3月末。筆者は、町中、色つき卵の飾りで溢れるチューリッヒで開かれた投資家会議に出席した。その後、元メルクのコンサルタントで、旧知のジャジー・メデュスキー博士と昼食をともにした。
1ヵ月前の2月20日、サムスン電子とメルクはバイオシミラー開発で提携した。サムスンは12年の秋、ロシュの「マブセラ」(日本では「リツキサン」)のバイオシミラーであるSAIT101の臨床試験中断を発表したばかり。一方、世界第3位という製薬業界の巨人メルクも、バイオシミラー分野では失敗を続けている。そんな両社の突然の提携に、我われの話も盛り上がった。
08年にメルクは、バイオシミラーが最も成長を見込める事業分野とみなし、15億ドル(約1500億円)を投資すると発表した。そしてまず米ワイスのバイオ医薬品製造部門のトップだったマイク・ケーマルクを引き抜き、プロ
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