医薬経済オンライン

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Holmes&Vaccine

長期収載品の崩壊

第16回 〜日本企業の質〜

コイツ・ドナン

2013年9月1日号

 【あらすじ】医薬品探偵のホームズと友人のワクチン博士は、長期収載品の未来を占っている。今後の薬価制度改革を見通しても、日本の製薬企業は、長期収載品に頼ることはできない。新薬を生み出し、売上げを伸ばしていかなければならないのだ。しかし、ホームズが編み出した試算によると、大手企業の自社創製新薬の比率は散々なものだった(表1)。  「ホームズ。私には、君の推理を聞けば聞くほど、どうしても日本企業の将来が描けないのだよ」 私の訴えに耳を傾けたホームズはしばらく考え込み、一息ついてから話を始めた。 「まぁ、難しい話だ。世界の製薬業界の風潮から考えれば、新薬創出は外部に任せる動きがある。つまり、バイオベンチャーや大学に新薬創出のタネを仕込ませ、うまくいったら刈り取る手法だ。それを、『オープンイノベーション』と呼んでいるが、製薬会社は新薬創出に伴う...  【あらすじ】医薬品探偵のホームズと友人のワクチン博士は、長期収載品の未来を占っている。今後の薬価制度改革を見通しても、日本の製薬企業は、長期収載品に頼ることはできない。新薬を生み出し、売上げを伸ばしていかなければならないのだ。しかし、ホームズが編み出した試算によると、大手企業の自社創製新薬の比率は散々なものだった(表1)。  「ホームズ。私には、君の推理を聞けば聞くほど、どうしても日本企業の将来が描けないのだよ」 私の訴えに耳を傾けたホームズはしばらく考え込み、一息ついてから話を始めた。 「まぁ、難しい話だ。世界の製薬業界の風潮から考えれば、新薬創出は外部に任せる動きがある。つまり、バイオベンチャーや大学に新薬創出のタネを仕込ませ、うまくいったら刈り取る手法だ。それを、『オープンイノベーション』と呼んでいるが、製薬会社は新薬創出に伴うリス

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