ラテン転々
イタリア人の場合3
No.39
三山喬
2013年8月15日号
──ファブリツィオ・グラッセッリさんの著書『イタリア人と日本人、どっちがバカ?』では、イタリア人は決して怠け者ではない、ということが繰り返し、強調されています。にもかかわらず、産業革命以降、世界経済の覇権はイギリス、そしてアメリカへと移り、ラテン諸国の経済は振るわなくなってしまった。このようになった背景には、例えばカトリックの影響で、マネーゲームのような投機的なビジネスをよしとしない、といった考え方もあるのでしょうか。 「イタリアの場合はむしろ、150年前まで小さな都市国家に分かれていたために、ビッグビジネスをする環境になかった、という点が周辺国に遅れた理由でしょう。でも、人は働かなければならない、という考え方そのものは、都市国家の法律で重視され、強調されていました。そもそも、ヨーロッパで最初に銀行が生まれたのは、イタリアの都市国家なんです...
──ファブリツィオ・グラッセッリさんの著書『イタリア人と日本人、どっちがバカ?』では、イタリア人は決して怠け者ではない、ということが繰り返し、強調されています。にもかかわらず、産業革命以降、世界経済の覇権はイギリス、そしてアメリカへと移り、ラテン諸国の経済は振るわなくなってしまった。このようになった背景には、例えばカトリックの影響で、マネーゲームのような投機的なビジネスをよしとしない、といった考え方もあるのでしょうか。 「イタリアの場合はむしろ、150年前まで小さな都市国家に分かれていたために、ビッグビジネスをする環境になかった、という点が周辺国に遅れた理由でしょう。でも、人は働かなければならない、という考え方そのものは、都市国家の法律で重視され、強調されていました。そもそも、ヨーロッパで最初に銀行が生まれたのは、イタリアの都市国家なんですよ
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