医薬経済オンライン

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技術革新と製薬企業の明日

厚労省「ディオバン」調査委員会への期待

第37回

生島准

2013年8月15日号

 平身低頭という姿を生まれて初めて見た。7月29日、東京・新丸ビルで開かれたノバルティスファーマの記者会見の風景(写真)だ。二之宮義泰代表取締役社長、前社長の三谷宏幸取締役最高顧問、そしてコンプライアンス担当の永田修取締役が、会見の冒頭と最後に3人揃って、床に平行になるまで上半身を下げ、それぞれ60秒間と30秒間、頭を垂れたのだ。それだけ同社が社会から、降圧剤「ディオバン」の臨床研究のデータ操作疑惑で受けているバッシングの深さを物語っている。同社製品の不買運動が全国の医療機関で広がっている。消極的な選択拒否も含めれば今回の事件が同社の業績に与えるダメージは計り知れない。 しかし、今回の事件はそんな些末な影響にはとどまらない。対応を間違えば、日本全体の臨床研究に対する国民の、そして海外からの信認を失うためだ。第2次安倍内閣がデフレからの脱却の第3の...  平身低頭という姿を生まれて初めて見た。7月29日、東京・新丸ビルで開かれたノバルティスファーマの記者会見の風景(写真)だ。二之宮義泰代表取締役社長、前社長の三谷宏幸取締役最高顧問、そしてコンプライアンス担当の永田修取締役が、会見の冒頭と最後に3人揃って、床に平行になるまで上半身を下げ、それぞれ60秒間と30秒間、頭を垂れたのだ。それだけ同社が社会から、降圧剤「ディオバン」の臨床研究のデータ操作疑惑で受けているバッシングの深さを物語っている。同社製品の不買運動が全国の医療機関で広がっている。消極的な選択拒否も含めれば今回の事件が同社の業績に与えるダメージは計り知れない。 しかし、今回の事件はそんな些末な影響にはとどまらない。対応を間違えば、日本全体の臨床研究に対する国民の、そして海外からの信認を失うためだ。第2次安倍内閣がデフレからの脱却の第3の矢と

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