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OBSERVER

桑島巌・臨床研究適正評価教育機構理事長

2013年8月1日号

 ノバルティスの対応は〝極めて〟不誠実 ——「ディオバン問題」の背景に、EBMが販促の道具として利用されてきたとのことですが、ノバルティス以外でもあったのですか。 桑島 それは当然だ。製薬企業は、どれだけ臨床試験のデータをよく見せるか、いわゆる「スピン」という手法を使ってきた。よい結果が出なかった場合に、2次エンドポイントのよいところだけを取り出し、よい結果が出なかったことから目を逸らさせる。サブ解析で、よい結果が出たことにする。これは日本に限らず、世界的な傾向だ。 ——なぜ、これほどノバルティスの試験が問題になったのでしょう。 桑島 ノバルティスの試験結果が良過ぎた。「慈恵ハートスタディ」と「京都ハートスタディ」だが、対照薬との差が慈恵で39%、京都で45%もあった。そんな薬はあり得ない。これはスピン以前の問題。試験の方法論の問題もあるだろ...  ノバルティスの対応は〝極めて〟不誠実 ——「ディオバン問題」の背景に、EBMが販促の道具として利用されてきたとのことですが、ノバルティス以外でもあったのですか。 桑島 それは当然だ。製薬企業は、どれだけ臨床試験のデータをよく見せるか、いわゆる「スピン」という手法を使ってきた。よい結果が出なかった場合に、2次エンドポイントのよいところだけを取り出し、よい結果が出なかったことから目を逸らさせる。サブ解析で、よい結果が出たことにする。これは日本に限らず、世界的な傾向だ。 ——なぜ、これほどノバルティスの試験が問題になったのでしょう。 桑島 ノバルティスの試験結果が良過ぎた。「慈恵ハートスタディ」と「京都ハートスタディ」だが、対照薬との差が慈恵で39%、京都で45%もあった。そんな薬はあり得ない。これはスピン以前の問題。試験の方法論の問題もあるだろう

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