「日本版QALY」の愚かしさ
どうせ値決めは中医協の権限、無駄な議論に拘泥するな
2013年8月1日号
この夏も、どうやら「医療技術評価」(HTA)の政策反映に進展は見られない。ということは、年末に方向性が定まる次期診療報酬改定で「試行導入」を図るなど、無理な話であるということだ。 中央社会保険医療協議会に「費用対効果評価専門部会」が設置されたのが昨年5月。1年以上前のことだが、その間に厚生労働省の人事異動を挟んで事務局の布陣も改まり、〝平場〟ではまともな議論さえできていない状況が続いている。 最大の原因は、やはり専門部会設置当初の保険局医療課の見通しの甘さだろう。「今頃はとっくに中間とりまとめは終わっているはずでしたね」と、医療課自身も自虐的に振り返るように、14年度のHTA施行導入に向けて前提となる一里塚は、「12年秋までに一定の方向性を得る」というものだった。 根回しの甘さも窺える。象徴的なシーンが6月の部会で見られた。前回5月の会合時に...
この夏も、どうやら「医療技術評価」(HTA)の政策反映に進展は見られない。ということは、年末に方向性が定まる次期診療報酬改定で「試行導入」を図るなど、無理な話であるということだ。 中央社会保険医療協議会に「費用対効果評価専門部会」が設置されたのが昨年5月。1年以上前のことだが、その間に厚生労働省の人事異動を挟んで事務局の布陣も改まり、〝平場〟ではまともな議論さえできていない状況が続いている。 最大の原因は、やはり専門部会設置当初の保険局医療課の見通しの甘さだろう。「今頃はとっくに中間とりまとめは終わっているはずでしたね」と、医療課自身も自虐的に振り返るように、14年度のHTA施行導入に向けて前提となる一里塚は、「12年秋までに一定の方向性を得る」というものだった。 根回しの甘さも窺える。象徴的なシーンが6月の部会で見られた。前回5月の会合時に、
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