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危機感が領域強化を促した小野薬品

第8回

2013年8月1日号

 小野薬品はこれまで、プロスタグランジン、ロイコトリエンなどの生理活性脂質や酵素をもとに新薬を自社創製してきた。作用機序からの創薬アプローチは、末梢循環改善剤「オパルモン」、気管支喘息治療剤「オノン」、糖尿病性末梢神経障害治療剤「キネダック」、慢性膵炎治療剤「フオイパン」などの主力製品を生み出した。自社創製品の成功は、企業に大きな利益をもたらし、08年3月期では売上高営業利益率は35.8%と国内企業屈指の高収益企業となった。 しかし、オノンを最後に自社研究からヒット商品が創出できない状況に陥ってしまう。高収益をもたらしてきた製品群は相次いで特許が切れ、後発品に浸食されていった。が、同社は、利益率は下がるものの、この負のスパイラルを積極的な導入戦略で切り抜ける。 07年以降、発売した医薬品を挙げると、骨粗しょう症薬「リカルボン」はアステラス製薬、...  小野薬品はこれまで、プロスタグランジン、ロイコトリエンなどの生理活性脂質や酵素をもとに新薬を自社創製してきた。作用機序からの創薬アプローチは、末梢循環改善剤「オパルモン」、気管支喘息治療剤「オノン」、糖尿病性末梢神経障害治療剤「キネダック」、慢性膵炎治療剤「フオイパン」などの主力製品を生み出した。自社創製品の成功は、企業に大きな利益をもたらし、08年3月期では売上高営業利益率は35.8%と国内企業屈指の高収益企業となった。 しかし、オノンを最後に自社研究からヒット商品が創出できない状況に陥ってしまう。高収益をもたらしてきた製品群は相次いで特許が切れ、後発品に浸食されていった。が、同社は、利益率は下がるものの、この負のスパイラルを積極的な導入戦略で切り抜ける。 07年以降、発売した医薬品を挙げると、骨粗しょう症薬「リカルボン」はアステラス製薬、過活

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