医薬経済オンライン

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「ヘルスケア企業」へ脱皮図る旭化成

成否は閉塞感漂う石化事業の対処次第

2013年7月15日号

 旭化成が事業ポートフォリオを本格的に見直している。現在の姿は、IR資料などで「住宅とLSIを持つ総合化学メーカー」と謳う通りヘルスケア分野の存在感は薄いが、2020年近傍をメドに「ヘルスケア事業をケミカル・住宅と並ぶ太い支柱にする」(藤原健嗣社長)という方針を打ち出した。昨年4月に約1800億円で買収した米救命救急医療機器大手のゾール・メディカルをカンフル剤に、既存の医薬・医療機器事業についても拡大。足元およそ1850億円のヘルスケア事業を、向こう7年ほどの間に5000億円レベルに高める考えという。  背景には、汎用石油化学とエレクトロニクス製品の2つの事業の好不調の波が激しく、損益のブレがむしろ拡大傾向を示しているという現実がある。同社の成長を過去10年近く支えた中国ビジネスも潮目が変わるなか、1世紀を超える経営の荒波のなかで培われたある種のリスクセンサ...  旭化成が事業ポートフォリオを本格的に見直している。現在の姿は、IR資料などで「住宅とLSIを持つ総合化学メーカー」と謳う通りヘルスケア分野の存在感は薄いが、2020年近傍をメドに「ヘルスケア事業をケミカル・住宅と並ぶ太い支柱にする」(藤原健嗣社長)という方針を打ち出した。昨年4月に約1800億円で買収した米救命救急医療機器大手のゾール・メディカルをカンフル剤に、既存の医薬・医療機器事業についても拡大。足元およそ1850億円のヘルスケア事業を、向こう7年ほどの間に5000億円レベルに高める考えという。  背景には、汎用石油化学とエレクトロニクス製品の2つの事業の好不調の波が激しく、損益のブレがむしろ拡大傾向を示しているという現実がある。同社の成長を過去10年近く支えた中国ビジネスも潮目が変わるなか、1世紀を超える経営の荒波のなかで培われたある種のリスクセンサーが

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