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眺望 医薬街道

古くて新しい「サリドマイド」問題

近藤正觀

2013年7月15日号

 6月13日、厚生労働省の「サリドマイド及びレナリドミドの安全管理に関する検討会」が再び開催されている。患者の薬剤投与の利便性向上を図るようだ。 サリドマイドは57年に睡眠剤/精神安定剤として「コンテルガン」の名称でドイツで発売された。日本では58年に大日本製薬が「イソミン」の名称で発売し、60年には9社から発売された。だが、60年からドイツで重症の四肢奇形児の出産が報告されるようになり、61年にはハンブルグ大学小児科医のレンツがサリドマイドを服用した妊婦から高率で奇形児が誕生することを報告、サリドマイドによる催奇形性に関して警告を発した。 こうしたなか、米国では60年にウイリアム・メレル社によって申請されていたが、FDA(食品医薬品局)担当官は安全性に関する動物試験データが不十分だとし、承認を保留していた。このことが米国でのサリドマイド禍を救うことに...  6月13日、厚生労働省の「サリドマイド及びレナリドミドの安全管理に関する検討会」が再び開催されている。患者の薬剤投与の利便性向上を図るようだ。 サリドマイドは57年に睡眠剤/精神安定剤として「コンテルガン」の名称でドイツで発売された。日本では58年に大日本製薬が「イソミン」の名称で発売し、60年には9社から発売された。だが、60年からドイツで重症の四肢奇形児の出産が報告されるようになり、61年にはハンブルグ大学小児科医のレンツがサリドマイドを服用した妊婦から高率で奇形児が誕生することを報告、サリドマイドによる催奇形性に関して警告を発した。 こうしたなか、米国では60年にウイリアム・メレル社によって申請されていたが、FDA(食品医薬品局)担当官は安全性に関する動物試験データが不十分だとし、承認を保留していた。このことが米国でのサリドマイド禍を救うことになっ

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