医薬経済オンライン

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ラテン転々

イタリア人の場合2

No.38

三山喬

2013年7月15日号

——前回、グラッセッリさんの話では、ムッソリーニの政権が倒れた後、イタリアが混乱に戻った、とのことですが、個人主義の強いラテンの国々は、上から押さえつけないと、なかなかまとまらない、ということですか。「日本は、近代国家としては明治維新でスタートしましたが、その前から統一された国でした。150年前に初めてまとまったイタリアとは、大きく違います。また、日本人の国民性に見られる集団主義という特徴も、イタリアには見られません。ただ、イタリアの問題はそのことより、富の分配がうまくいかず、特定の人々に集中することです」——日本にも昔から腐敗はありますが、一方で「公共のため」という建前も存在します。私の経験では、例えば南米のペルーの場合、ほぼすべての国民が、政治家や役人がみな汚職をしていると考え、「公共心」などという建前は信じない。逆に、権力を得た人間が身内... ——前回、グラッセッリさんの話では、ムッソリーニの政権が倒れた後、イタリアが混乱に戻った、とのことですが、個人主義の強いラテンの国々は、上から押さえつけないと、なかなかまとまらない、ということですか。「日本は、近代国家としては明治維新でスタートしましたが、その前から統一された国でした。150年前に初めてまとまったイタリアとは、大きく違います。また、日本人の国民性に見られる集団主義という特徴も、イタリアには見られません。ただ、イタリアの問題はそのことより、富の分配がうまくいかず、特定の人々に集中することです」——日本にも昔から腐敗はありますが、一方で「公共のため」という建前も存在します。私の経験では、例えば南米のペルーの場合、ほぼすべての国民が、政治家や役人がみな汚職をしていると考え、「公共心」などという建前は信じない。逆に、権力を得た人間が身内に

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