医薬経済オンライン

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技術革新と製薬企業の明日

第2段階に入った疾患遺伝子探索競争

第36回

生島准

2013年7月15日号

 抗体医薬や分子標的薬の研究開発が今年第2段階に突入した。背景にあるのが、次世代シーケンサーを駆使した新たな疾患遺伝子の探索競争である。この熾烈な国際競争によって新薬の標的が次々と明らかになり、猛烈な勢いで抗体医薬の創製や分子標的薬のスクリーニングが始まろうとしている。疾患遺伝子さえ見つけることができれば、ファースト・イン・クラスの新薬開発の主導権を握ることができる。第2段階の疾患遺伝子探索競争の火蓋を切ったのも、またもやわが国の東京大学を中心とする研究グループだった。 そもそも疾患遺伝子探索競争が本格化したのが、ヒト全ゲノム解読が完了した03年である。東大と理化学研究所のチームが文部科学省の支援を受けて、オーダーメイド医療実現化プロジェクトに着手したのもこの年だ。今年度から第3期に入ったプロジェクトは30万人の患者のDNAを収集、バイオバンク...  抗体医薬や分子標的薬の研究開発が今年第2段階に突入した。背景にあるのが、次世代シーケンサーを駆使した新たな疾患遺伝子の探索競争である。この熾烈な国際競争によって新薬の標的が次々と明らかになり、猛烈な勢いで抗体医薬の創製や分子標的薬のスクリーニングが始まろうとしている。疾患遺伝子さえ見つけることができれば、ファースト・イン・クラスの新薬開発の主導権を握ることができる。第2段階の疾患遺伝子探索競争の火蓋を切ったのも、またもやわが国の東京大学を中心とする研究グループだった。 そもそも疾患遺伝子探索競争が本格化したのが、ヒト全ゲノム解読が完了した03年である。東大と理化学研究所のチームが文部科学省の支援を受けて、オーダーメイド医療実現化プロジェクトに着手したのもこの年だ。今年度から第3期に入ったプロジェクトは30万人の患者のDNAを収集、バイオバンクジ

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