薬局誘致で一稼ぎする地方自治体
島では「億単位」、名古屋は「地下鉄駅」を賃借
2013年7月1日号
「調剤報酬引き下げや消費税アップの前に売ったほうが高く売れる」 地方自治体関係者やその背後に見え隠れする医療コンサルタントから聞こえる、商魂逞しいこんな考えが影響しているのか。 自治体が薬局用地の売却や貸与によって高額な資金を捻出する手法が急速に普及している。薬局用地は「相場よりも高い額で売れる」(市の契約担当者)との認識が根付きつつあり、門前薬局の誘致が全国的に常態化している。 一方、調剤薬局チェーンの店舗用地争奪戦は相変わらず過熱の一途を辿っている。各社が新店舗開設のための「専門部隊」を持ち、処方箋応需が見込める全国の物件情報に網をかける。なかでも、地方自治体が売りに出す土地の注目度が高い。取引の「信頼度が高い」(調剤チェーン幹部)こと、公的病院の近隣など「条件面で優れた案件が民間の不動産業者より出やすい」(同)ことなどが経営者の...
「調剤報酬引き下げや消費税アップの前に売ったほうが高く売れる」 地方自治体関係者やその背後に見え隠れする医療コンサルタントから聞こえる、商魂逞しいこんな考えが影響しているのか。 自治体が薬局用地の売却や貸与によって高額な資金を捻出する手法が急速に普及している。薬局用地は「相場よりも高い額で売れる」(市の契約担当者)との認識が根付きつつあり、門前薬局の誘致が全国的に常態化している。 一方、調剤薬局チェーンの店舗用地争奪戦は相変わらず過熱の一途を辿っている。各社が新店舗開設のための「専門部隊」を持ち、処方箋応需が見込める全国の物件情報に網をかける。なかでも、地方自治体が売りに出す土地の注目度が高い。取引の「信頼度が高い」(調剤チェーン幹部)こと、公的病院の近隣など「条件面で優れた案件が民間の不動産業者より出やすい」(同)ことなどが経営者の興
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