医薬経済オンライン

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アコファイドが挑む「胃炎」の壁

世界初のFD薬は「先行者利益」を確保できるか

2013年6月15日号

 市場をトップランナーで走るよりは、先頭集団の2番手、3番手のほうがリスクは小さい。1番手に立つ苦労はビジネスの世界には付き物だが、それゆえ成功したときに得られる利益も大きくなる。  ただ、ゼリア新薬とアステラス製薬が今月6日に発売した「アコファイド」で直面する状況は、少し意味合いが違うかもしれない。  ゼリアが創製し、アステラスと共同開発したアコファイドは、機能性ディスペプシア(FD)を適応症とする、世界初の治療薬だ。胃の機能性疾患であるFDは、俗に言う「胃もたれ」などの症状だが、これまで厳密な意味での治療薬は存在しなかった。  もちろん、食後の胃もたれや胃の痛みに対しては、実態として「慢性胃炎」の診断の下、消化管運動改善薬などが使用されているであろうことは想像に難くないし、事実その通りでもある。それでも、国際的な診断基準が存在するFDの分...  市場をトップランナーで走るよりは、先頭集団の2番手、3番手のほうがリスクは小さい。1番手に立つ苦労はビジネスの世界には付き物だが、それゆえ成功したときに得られる利益も大きくなる。  ただ、ゼリア新薬とアステラス製薬が今月6日に発売した「アコファイド」で直面する状況は、少し意味合いが違うかもしれない。  ゼリアが創製し、アステラスと共同開発したアコファイドは、機能性ディスペプシア(FD)を適応症とする、世界初の治療薬だ。胃の機能性疾患であるFDは、俗に言う「胃もたれ」などの症状だが、これまで厳密な意味での治療薬は存在しなかった。  もちろん、食後の胃もたれや胃の痛みに対しては、実態として「慢性胃炎」の診断の下、消化管運動改善薬などが使用されているであろうことは想像に難くないし、事実その通りでもある。それでも、国際的な診断基準が存在するFDの分野に

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