「ヘルスケアリート」に医療の障壁

異次元緩和で国交省は鼻息荒いが

2013年6月15日号

　国土交通省が「良質な老人ホームや医療施設を充足させるために」と、昨年から続けてきた「ヘルスケアリート検討委員会」が終了した。委員会は「わが国初のヘルスケアリートが設立され、ヘルスケア施設の供給促進に役立つことを期待する」と結論づけ、上場ヘルスケアリート実現のために留意すべき項目を挙げている。　介護付老人ホームと国交省の取り合わせは少々場違いな気がしないでもないが、国交省は内向きな厚生労働省や金融庁に代わって、「高齢者人口の増加を背景に有料老人ホーム、病院・診療所モールなどのヘルスケア施設の供給促進が課題となっている。その資金供給先であり、長期保有する投資法人としてのヘルスケアリート設立は重要な意義をもつ」と委員会を立ち上げた意義を語る。もちろん、その裏には老人ホームや病院を増やすことこそ、国交省所管の建設業が活況になるという下心があ... 　国土交通省が「良質な老人ホームや医療施設を充足させるために」と、昨年から続けてきた「ヘルスケアリート検討委員会」が終了した。委員会は「わが国初のヘルスケアリートが設立され、ヘルスケア施設の供給促進に役立つことを期待する」と結論づけ、上場ヘルスケアリート実現のために留意すべき項目を挙げている。　介護付老人ホームと国交省の取り合わせは少々場違いな気がしないでもないが、国交省は内向きな厚生労働省や金融庁に代わって、「高齢者人口の増加を背景に有料老人ホーム、病院・診療所モールなどのヘルスケア施設の供給促進が課題となっている。その資金供給先であり、長期保有する投資法人としてのヘルスケアリート設立は重要な意義をもつ」と委員会を立ち上げた意義を語る。もちろん、その裏には老人ホームや病院を増やすことこそ、国交省所管の建設業が活況になるという下心がある。

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