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世界の医薬品業界

大手医薬品メーカーは成長可能か

医薬評論家 五條正也

2013年6月15日号

 大手製薬企業の第1四半期(1Q)の決算状況を見ると、一般的な低分子薬市場が予想以上に縮小している。表は低分子薬が中心の大手8社の医薬品売上高をまとめたもので、合計額では▲62.1億ドルの625.9億ドルとなった。8社のうちでノバルティスだけ2%増加しているが、これは昨年9月に米国で「ディオバン」の特許が切れ、利尿剤との配合剤の後発品は登場したが、単剤の後発品は180日間の独占販売権を有するランバクシーが承認を得られず、今年6月10日時点でも登場していないお陰である。登場していれば5億ドルは消えており、表の数字は▲3%になっていた。  このほか、驚かされたのはメルクの決算である。近年登場した低分子薬のなかでは最大のベストセラーと言える2型糖尿病薬「ジャヌビア」及びメトホルミン配合剤「ジャヌメット」の米国の売上高は合わせて▲5%の6.59億ドルと初めて減少に転じ、米国で...  大手製薬企業の第1四半期(1Q)の決算状況を見ると、一般的な低分子薬市場が予想以上に縮小している。表は低分子薬が中心の大手8社の医薬品売上高をまとめたもので、合計額では▲62.1億ドルの625.9億ドルとなった。8社のうちでノバルティスだけ2%増加しているが、これは昨年9月に米国で「ディオバン」の特許が切れ、利尿剤との配合剤の後発品は登場したが、単剤の後発品は180日間の独占販売権を有するランバクシーが承認を得られず、今年6月10日時点でも登場していないお陰である。登場していれば5億ドルは消えており、表の数字は▲3%になっていた。  このほか、驚かされたのはメルクの決算である。近年登場した低分子薬のなかでは最大のベストセラーと言える2型糖尿病薬「ジャヌビア」及びメトホルミン配合剤「ジャヌメット」の米国の売上高は合わせて▲5%の6.59億ドルと初めて減少に転じ、米国では昨

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