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審査建言

新しい視点で医薬分業の見直しを

医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団理事長 土井脩

2013年6月15日号

 欧米では医薬分業は当然である。わが国も、調剤を医師の手から本来の薬剤師の手に委ねるべきであるとの理想のもとに、日本薬剤師会や当時の厚生省が中心となって、医薬分業を推進するための各種施策を講じてきた。しかし、分業率は遅々として上がらず、長い苦難の道が続いた。  80〜90年代には、薬価差が大きな社会問題となった。医師に調剤も任せると、薬価差にどうしても惹かれて、医薬品の多用が進むのではないかという疑念も生じた。  薬価差以外の問題点も指摘されるようになった。同じ病院の薬剤師が院内で調剤すると、医師の処方内容を客観的にチェックする機能が働きにくいのではないか、そもそも、病院の調剤の待ち時間が長すぎるのではないか、あるいは複数の医療機関から処方される薬はチェックできないのではないかなど、これらを解決するためには医薬分業を進めるしかないという...  欧米では医薬分業は当然である。わが国も、調剤を医師の手から本来の薬剤師の手に委ねるべきであるとの理想のもとに、日本薬剤師会や当時の厚生省が中心となって、医薬分業を推進するための各種施策を講じてきた。しかし、分業率は遅々として上がらず、長い苦難の道が続いた。  80〜90年代には、薬価差が大きな社会問題となった。医師に調剤も任せると、薬価差にどうしても惹かれて、医薬品の多用が進むのではないかという疑念も生じた。  薬価差以外の問題点も指摘されるようになった。同じ病院の薬剤師が院内で調剤すると、医師の処方内容を客観的にチェックする機能が働きにくいのではないか、そもそも、病院の調剤の待ち時間が長すぎるのではないか、あるいは複数の医療機関から処方される薬はチェックできないのではないかなど、これらを解決するためには医薬分業を進めるしかないというの

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