経営学から見た医薬品
MBAコースで教える新しい薬利学
第8回
日本経済大学大学院教授 赤瀬朋秀
2013年6月15日号
“医薬品の適正使用”という言葉が医療現場で頻繁に使われるようになったのは、旧厚生省薬務局長の私的諮問機関だった「21世紀の医薬品のあり方に関する懇談会」の最終報告書(93年5月)が発表されてからだろう。そのなかには、医薬品情報、服薬指導、処方設計など、昨今の病棟常駐時代の薬剤師業務に引き継がれる重要な業務内容が記されており、薬剤師の基本業務は医薬品の適正使用という言葉に集約されているといっても過言ではない。最近では、ここに経済的適正使用の意味合いが加わっている。ジェネリックへの切り替えや病棟での薬剤費の節減など、これも経済状況が厳しい現状では薬剤師の重要な業務だろう。 医薬品の適正使用が発表される前、医薬品は不適正使用だったわけではなく、単に医療機関内で薬剤師の活用が十分にできていなかった。そもそも薬剤師の職能について十分に理解できている病院長...
“医薬品の適正使用”という言葉が医療現場で頻繁に使われるようになったのは、旧厚生省薬務局長の私的諮問機関だった「21世紀の医薬品のあり方に関する懇談会」の最終報告書(93年5月)が発表されてからだろう。そのなかには、医薬品情報、服薬指導、処方設計など、昨今の病棟常駐時代の薬剤師業務に引き継がれる重要な業務内容が記されており、薬剤師の基本業務は医薬品の適正使用という言葉に集約されているといっても過言ではない。最近では、ここに経済的適正使用の意味合いが加わっている。ジェネリックへの切り替えや病棟での薬剤費の節減など、これも経済状況が厳しい現状では薬剤師の重要な業務だろう。 医薬品の適正使用が発表される前、医薬品は不適正使用だったわけではなく、単に医療機関内で薬剤師の活用が十分にできていなかった。そもそも薬剤師の職能について十分に理解できている病院長が
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