この国につけるクスリ 社会保障よもやま話
健康預金
東京福祉大学・大学院教授 喜多村悦史
2013年6月15日号
「世界に冠たる国民皆保険」を維持できるのか。今のままでは財政的に行き詰るのは必至。1人当たり医療費の割高な高齢人口が急増し、それを支える現役世代は細っていく。抜本改革が必要なのは明らか。ずるずる先送りしている場合ではない。テレビCMの熱血塾講師の口上を借りれば、「いつやるか?今でしょう!」となる。 では、何をどう改革するのか。総論的には明らかだ。「国民皆保険を守ること」。この一点である。 そこで「皆保険」の本質を、今一度点検することが出発点になる。 医療費の根源的負担者は誰か。当人なのか、国家なのか。職業性傷病であれば、原因をつくり出した者、すなわち使用者(事業主)が負うのがスジであるが、一般傷病では補償責任を負うべき者はいない。公地公民といった社会主義的理念社会であれば、国民の衣食住は国家の丸抱えという発想になるかもしれないが、今のとこ...
「世界に冠たる国民皆保険」を維持できるのか。今のままでは財政的に行き詰るのは必至。1人当たり医療費の割高な高齢人口が急増し、それを支える現役世代は細っていく。抜本改革が必要なのは明らか。ずるずる先送りしている場合ではない。テレビCMの熱血塾講師の口上を借りれば、「いつやるか?今でしょう!」となる。 では、何をどう改革するのか。総論的には明らかだ。「国民皆保険を守ること」。この一点である。 そこで「皆保険」の本質を、今一度点検することが出発点になる。 医療費の根源的負担者は誰か。当人なのか、国家なのか。職業性傷病であれば、原因をつくり出した者、すなわち使用者(事業主)が負うのがスジであるが、一般傷病では補償責任を負うべき者はいない。公地公民といった社会主義的理念社会であれば、国民の衣食住は国家の丸抱えという発想になるかもしれないが、今のところ
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