正念場を迎えた「SCM」構築
情報を読み解く力が市場を制するカギ
第30回
2013年6月1日号
価格訴求を前面に打ち出しても、消費者が飛びつかなくなってきた。アベノミクスで景気回復に対する期待感が高まっているとはいえ、GMS(総合スーパー)やSM(食品スーパー)、コンビニなどの購買動向を見ると、依然として節約志向が強い。しかも価格が安くても、自分の好みや価値観、生活上の必要性がなければ、なかなか手を出してもらえない。大手流通業のバイヤーは多様化する消費ニーズに振り回されていると言える。
大手流通業では、さまざまな業態で潜在需要の発掘と新規顧客の開拓に乗り出し、成功事例をグループのなかで水平展開する試みが活発化してきた。
収益性を重視するセブン&アイホールディングスは、GMSの立て直しを図る一方、百貨店の化粧品売場や衣料品売場のノウハウをGMSに移植し、接客を重視した売場づくりを進めている。
さらに惣菜などを中心に、ワンランク...
価格訴求を前面に打ち出しても、消費者が飛びつかなくなってきた。アベノミクスで景気回復に対する期待感が高まっているとはいえ、GMS(総合スーパー)やSM(食品スーパー)、コンビニなどの購買動向を見ると、依然として節約志向が強い。しかも価格が安くても、自分の好みや価値観、生活上の必要性がなければ、なかなか手を出してもらえない。大手流通業のバイヤーは多様化する消費ニーズに振り回されていると言える。
大手流通業では、さまざまな業態で潜在需要の発掘と新規顧客の開拓に乗り出し、成功事例をグループのなかで水平展開する試みが活発化してきた。
収益性を重視するセブン&アイホールディングスは、GMSの立て直しを図る一方、百貨店の化粧品売場や衣料品売場のノウハウをGMSに移植し、接客を重視した売場づくりを進めている。
さらに惣菜などを中心に、ワンランク上の
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