少数派経済観測
ヘッジファンドの恐ろしさ
第14回
国際エコノミスト 今井澂
2013年6月1日号
5月23日の東京株式市場は、ご存じの通り大変な暴落だった。 日経平均先物は瞬間1万6000円を付けた後、中国の景気指標悪化を材料に急落。安値は1万3980円に達した。その1週間前に1万4000円をつけると、メチャ儲かる「プットオプション」が大量にヘッジファンドによって購入されていた。急落が始まった11時頃からこのプットオプションの価格が上昇を始め、すぐ先物に大量の売り。1日で1000円を超える7.3%の大暴落となった。 一部ヘッジファンドは顧客からの換金請求に対応するため、23日に大量の利益確定売りを出し、大幅に下がった翌日の24日に買い戻した。プットオプションと合わせると、東京株式市場は完全に“錬金術”の場と化したことになる。 前後して「高値の日本株から手じまいするのは、せいぜい参院選まで」という手じまい論が出てきている。安倍政権の長期化が確定すると、対中強硬路線を一...
5月23日の東京株式市場は、ご存じの通り大変な暴落だった。 日経平均先物は瞬間1万6000円を付けた後、中国の景気指標悪化を材料に急落。安値は1万3980円に達した。その1週間前に1万4000円をつけると、メチャ儲かる「プットオプション」が大量にヘッジファンドによって購入されていた。急落が始まった11時頃からこのプットオプションの価格が上昇を始め、すぐ先物に大量の売り。1日で1000円を超える7.3%の大暴落となった。 一部ヘッジファンドは顧客からの換金請求に対応するため、23日に大量の利益確定売りを出し、大幅に下がった翌日の24日に買い戻した。プットオプションと合わせると、東京株式市場は完全に“錬金術”の場と化したことになる。 前後して「高値の日本株から手じまいするのは、せいぜい参院選まで」という手じまい論が出てきている。安倍政権の長期化が確定すると、対中強硬路線を一段と
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