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高齢者の医療費を考える
2013年6月1日号
厚生労働省が発表した11年度概算医療費は、前年度比3.1%増の37.8兆円で、増加は9年連続となった。そのうち70歳以上の医療費は17兆円と全体の45%を占める。1人当たり医療費では、70歳以上の年間80.6万円に対し、70歳未満は17.9万円だった。高齢化で膨らみ続ける医療費をどう抑制するかは、国家的な大課題である。厚労省は、入院日数の短縮や価格の安い後発品の使用促進、医療施設から在宅医療への患者誘導など、これまでさまざまな策を講じてきた。だが、これらは期待に反して大した効果は生んでいない。 一方、1000兆円もの借金を背負う日本の財政は極めて深刻な危険水域にあり、年々増え続ける社会保障費にメスを入れざるを得ない。とくに医療保険財政については、高齢者医療費の膨張に歯止めを掛けることは必須だ。 それには、いくつかの方策があるが、まず高齢者自身にもっと自己負担させるべき...
厚生労働省が発表した11年度概算医療費は、前年度比3.1%増の37.8兆円で、増加は9年連続となった。そのうち70歳以上の医療費は17兆円と全体の45%を占める。1人当たり医療費では、70歳以上の年間80.6万円に対し、70歳未満は17.9万円だった。高齢化で膨らみ続ける医療費をどう抑制するかは、国家的な大課題である。厚労省は、入院日数の短縮や価格の安い後発品の使用促進、医療施設から在宅医療への患者誘導など、これまでさまざまな策を講じてきた。だが、これらは期待に反して大した効果は生んでいない。 一方、1000兆円もの借金を背負う日本の財政は極めて深刻な危険水域にあり、年々増え続ける社会保障費にメスを入れざるを得ない。とくに医療保険財政については、高齢者医療費の膨張に歯止めを掛けることは必須だ。 それには、いくつかの方策があるが、まず高齢者自身にもっと自己負担させるべきだ
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