医薬経済オンライン

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From Local to Global 私と公衆衛生

インフル今昔—集団防衛と個人防衛

第56回

日本尊厳死協会理事長 岩尾總一郎(元厚労省医政局長)

2013年6月1日号

 4月19日、中国における鳥インフルエンザA(H7N9)の患者の発生についての情報提供と協力依頼が、保健所から地域医師会を通じ、私の勤務している医療機関に届いた。「38度以上の発熱と急性呼吸器症状を呈し、肺炎の疑われるもので、発症10日以内に中国への渡航歴のあるもの」を診察した場合には、関係機関に連絡することとなっている。  鳥インフルと言えば、日本でも03年末から04年2月にかけて流行して大騒ぎとなった高病原性鳥インフルA(H5N1)を経験している。ヒトでの発症は確認されなかった。WHO/FAO/OIEの3機関は当時、ベトナムや中国などの鳥インフルについて「非常に危険でヒト感染を起こす変異の可能性がある」と警告した。  03年のアウトブレイク以降、今日までWHOの確認している発症者数は計628人(うち死亡374人)だが、今年1月から4月までの間でもカンボジア、中...  4月19日、中国における鳥インフルエンザA(H7N9)の患者の発生についての情報提供と協力依頼が、保健所から地域医師会を通じ、私の勤務している医療機関に届いた。「38度以上の発熱と急性呼吸器症状を呈し、肺炎の疑われるもので、発症10日以内に中国への渡航歴のあるもの」を診察した場合には、関係機関に連絡することとなっている。  鳥インフルと言えば、日本でも03年末から04年2月にかけて流行して大騒ぎとなった高病原性鳥インフルA(H5N1)を経験している。ヒトでの発症は確認されなかった。WHO/FAO/OIEの3機関は当時、ベトナムや中国などの鳥インフルについて「非常に危険でヒト感染を起こす変異の可能性がある」と警告した。  03年のアウトブレイク以降、今日までWHOの確認している発症者数は計628人(うち死亡374人)だが、今年1月から4月までの間でもカンボジア、中国、

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