薬剤師のスキルアップ
どのようにして実践すべきか?
その1
金沢市立病院薬剤室長 河原昌美
2013年6月1日号
病棟薬剤業務実施加算の算定が開始された12年4月は、病院薬剤師にとって大きな変革への期待が広がったときだった。薬剤師の仕事は、薬があるどのような場所にも存在する。薬局のなかだけではなく、中央診療施設や外来だけでもない。病棟のなかで、薬剤師が真摯に取り組んできたことが認められた証と言える。 薬剤師の仕事が、調剤、医薬品情報、院内製剤調製から拡大し始めたのは、80年に認められた特定薬剤治療管理料(TDMの診療報酬)に遡る。その後、約30年を経て、薬剤師の仕事の内容は飛躍的に拡大した。88年に当時「100点業務」と言われた薬剤師の入院患者への服薬説明等への加算(入院調剤技術基本料)が、94年に薬剤管理指導料となり、1ヵ月に600点、480点×2回、350点×4回と増加し、10年から患者の状態に応じて3段階の加算が月に4回算定可能となった。 薬剤管理指導には、患者に対する薬...
病棟薬剤業務実施加算の算定が開始された12年4月は、病院薬剤師にとって大きな変革への期待が広がったときだった。薬剤師の仕事は、薬があるどのような場所にも存在する。薬局のなかだけではなく、中央診療施設や外来だけでもない。病棟のなかで、薬剤師が真摯に取り組んできたことが認められた証と言える。 薬剤師の仕事が、調剤、医薬品情報、院内製剤調製から拡大し始めたのは、80年に認められた特定薬剤治療管理料(TDMの診療報酬)に遡る。その後、約30年を経て、薬剤師の仕事の内容は飛躍的に拡大した。88年に当時「100点業務」と言われた薬剤師の入院患者への服薬説明等への加算(入院調剤技術基本料)が、94年に薬剤管理指導料となり、1ヵ月に600点、480点×2回、350点×4回と増加し、10年から患者の状態に応じて3段階の加算が月に4回算定可能となった。 薬剤管理指導には、患者に対する薬物療
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