「製販分離」が招いた製薬会社の堕落
相次ぐ製品回収、製造販売業3役は機能せず
2013年5月15日号
残念ながら、すっかり珍しくなくなってしまった後発品の製品回収トラブル。医療関係者のみならず、患者の間にも品質への不信感がじわりと募るなか、珍しく4月には中外製薬が先発品でやらかした。心疾患治療薬「ジゴシン錠」の純度試験で日本薬局方の規格一部不適合が判明したため、同錠の使用期限を5年から3年に短縮すると同時に、旧製品の全ロット回収を発表した。
記憶に新しいところでは昨年12月、武田薬品がビタミンB1欠乏症治療剤「アリナミンF5注」の製造で、テスト用アンプルを誤出荷するという考えられないミスで約1万本を自主回収している。この件では、武田薬品と製造委託先の日本製薬大阪工場が薬事法違反の行政処分を受けるとともに、長谷川閑史武田薬品社長が日本製薬工業協会の副会長活動を6ヵ月間にわたって停止。日本製薬も会員資格の無期限停止処分を下されるという事態に発展し...
残念ながら、すっかり珍しくなくなってしまった後発品の製品回収トラブル。医療関係者のみならず、患者の間にも品質への不信感がじわりと募るなか、珍しく4月には中外製薬が先発品でやらかした。心疾患治療薬「ジゴシン錠」の純度試験で日本薬局方の規格一部不適合が判明したため、同錠の使用期限を5年から3年に短縮すると同時に、旧製品の全ロット回収を発表した。
記憶に新しいところでは昨年12月、武田薬品がビタミンB1欠乏症治療剤「アリナミンF5注」の製造で、テスト用アンプルを誤出荷するという考えられないミスで約1万本を自主回収している。この件では、武田薬品と製造委託先の日本製薬大阪工場が薬事法違反の行政処分を受けるとともに、長谷川閑史武田薬品社長が日本製薬工業協会の副会長活動を6ヵ月間にわたって停止。日本製薬も会員資格の無期限停止処分を下されるという事態に発展した
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