薬剤経済学
統合失調症用薬CERの医療費影響
(前) 個人差を無視した給付制限の危険性
2013年5月15日号
管理の難しい統合失調症患者に対する薬剤療法について、第1世代(FGA)と第2世代(SGA)の抗精神病薬を比べたCATIE研究は、降圧剤のALLHAT研究とともに、有効性直接比較研究(CER)の可能性、あるいは脅威を知らしめた初期の代表である。「副作用の改善」を強調する非定型抗精神病薬は、1994年にリスペリドンがデビュー、間もなく3剤が競うかたちで急成長を始めた。だが2005年のCATIE研究は、月196ドルのペルフェナジン・ジェネリックより2〜3倍高いブランド薬剤のいずれも、臨床的優位を証明できなかったと報告した。 主力製剤の価値に疑問を投げかけられた製薬会社は、米国立精神保健研究所が出資したこの研究を強く批判。その後のCER推進に向けた合意形成に消極的な製薬会社も出るという後遺症を残した。 A.バス(ワシントン大)らの「有効性比較研究の健康と医療費...
管理の難しい統合失調症患者に対する薬剤療法について、第1世代(FGA)と第2世代(SGA)の抗精神病薬を比べたCATIE研究は、降圧剤のALLHAT研究とともに、有効性直接比較研究(CER)の可能性、あるいは脅威を知らしめた初期の代表である。「副作用の改善」を強調する非定型抗精神病薬は、1994年にリスペリドンがデビュー、間もなく3剤が競うかたちで急成長を始めた。だが2005年のCATIE研究は、月196ドルのペルフェナジン・ジェネリックより2〜3倍高いブランド薬剤のいずれも、臨床的優位を証明できなかったと報告した。 主力製剤の価値に疑問を投げかけられた製薬会社は、米国立精神保健研究所が出資したこの研究を強く批判。その後のCER推進に向けた合意形成に消極的な製薬会社も出るという後遺症を残した。 A.バス(ワシントン大)らの「有効性比較研究の健康と医療費に
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