眺望 医薬街道
総合診療専門医は地域の救世主となるか
近藤正觀
2013年5月15日号
11年10月、厚生労働省は「専門医のあり方に関する検討会」を立ち上げ、延べ17回もの検討を行い、4月22日に報告書を公表した。報告は「総合診療専門医」という一見わかりにくい専門医を新たに専門医に位置づける結果となった。 現行の専門医制度は、各領域の学会が自律的に独自の方針で設けた「学会認定による専門医」である。各学会が専門医として認定するに必要な基準を作成し能力確認を行った後に「〇〇専門医」と認定してきた。基本領域は18領域とされ、小児科専門医、外科専門医などがある。そしてサブスペシャリティ領域の専門医(例えば循環器専門医など)も生まれた。 他方、02年に専門医の広告が可能になったことから、専門医制度を運用する学会が多くなり、現在広告できる専門医は55資格ある。しかし、「認定基準」が学会ごとにバラバラだったり、国民から見れば専門医はスーパードクターに...
11年10月、厚生労働省は「専門医のあり方に関する検討会」を立ち上げ、延べ17回もの検討を行い、4月22日に報告書を公表した。報告は「総合診療専門医」という一見わかりにくい専門医を新たに専門医に位置づける結果となった。 現行の専門医制度は、各領域の学会が自律的に独自の方針で設けた「学会認定による専門医」である。各学会が専門医として認定するに必要な基準を作成し能力確認を行った後に「〇〇専門医」と認定してきた。基本領域は18領域とされ、小児科専門医、外科専門医などがある。そしてサブスペシャリティ領域の専門医(例えば循環器専門医など)も生まれた。 他方、02年に専門医の広告が可能になったことから、専門医制度を運用する学会が多くなり、現在広告できる専門医は55資格ある。しかし、「認定基準」が学会ごとにバラバラだったり、国民から見れば専門医はスーパードクターに見
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