医薬経済オンライン

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Holmes&Vaccine

長期収載品の崩壊

第8回 〜競争優位性〜

コイツ・ドナン

2013年5月1日号

 【あらすじ】医薬品探偵ホームズと友人のワクチン博士は、長期収載品の将来を推理している。ホームズは、財務省の貿易統計と厚生労働省の薬事工業生産動態統計から、日本の製薬業界が弱体化している点を突いた。ホームズの試算によると日本市場の自給率は、抗腫瘍薬が10%強、循環器用薬でも50%を切ったという。純国産品の多くは長期収載品というのが現状で、市場は縮小の一途を辿っている。これには日本贔屓のワクチン博士も言葉を失った。  ホームズはワイングラスをテーブルに置き、天井に目を向けた。恐らくホームズもショックだったに違いない。それほど、日本の医薬品自給率の内容は衝撃的だった(表1)。これまで数多くの新薬を創出してきた日本の製薬業界が、国民のニーズに合致した製品を創出する力を失っていることを意味するからだ。しばらくの間、オフィスは静寂に包まれた。私はたまら...  【あらすじ】医薬品探偵ホームズと友人のワクチン博士は、長期収載品の将来を推理している。ホームズは、財務省の貿易統計と厚生労働省の薬事工業生産動態統計から、日本の製薬業界が弱体化している点を突いた。ホームズの試算によると日本市場の自給率は、抗腫瘍薬が10%強、循環器用薬でも50%を切ったという。純国産品の多くは長期収載品というのが現状で、市場は縮小の一途を辿っている。これには日本贔屓のワクチン博士も言葉を失った。  ホームズはワイングラスをテーブルに置き、天井に目を向けた。恐らくホームズもショックだったに違いない。それほど、日本の医薬品自給率の内容は衝撃的だった(表1)。これまで数多くの新薬を創出してきた日本の製薬業界が、国民のニーズに合致した製品を創出する力を失っていることを意味するからだ。しばらくの間、オフィスは静寂に包まれた。私はたまらず

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