「ニッチ」から炙り出される日本化薬
大競争下に晒される医薬事業
2013年4月15日号
「アベノミクス」に続く日銀・黒田東彦総裁による「異次元の金融緩和」で、活気から過熱への兆しすら現れ始めた株式市場。慎重姿勢を崩さなかった個人投資家にも株買いの動きが本格化しつつあるなかで、現在、彼らのお気に入り銘柄のひとつに数えられているのが日本化薬だ。
08年10月28日に345円という過去10年来最安値を付けた同社の株価は、“3.11”後も、基本的には日経平均と連動した値動きを続けてきた。昨年も、秋口までは800円台半ばを中心に頭の重い展開を示してきた。ところが、第2次安倍内閣が発足した昨年12月頃から、やにわに上昇気流を掴んだようで、1月18日には1000円の大台を突破。3月に入ると一本調子で上昇し、同月末には連日のように10年来高値を更新し続けた。
上値追いは4月に入ってから加速し、4月8日の終値は1392円と年初に比べて38%も値上がりした。これに伴い同社の時価総額...
「アベノミクス」に続く日銀・黒田東彦総裁による「異次元の金融緩和」で、活気から過熱への兆しすら現れ始めた株式市場。慎重姿勢を崩さなかった個人投資家にも株買いの動きが本格化しつつあるなかで、現在、彼らのお気に入り銘柄のひとつに数えられているのが日本化薬だ。
08年10月28日に345円という過去10年来最安値を付けた同社の株価は、“3.11”後も、基本的には日経平均と連動した値動きを続けてきた。昨年も、秋口までは800円台半ばを中心に頭の重い展開を示してきた。ところが、第2次安倍内閣が発足した昨年12月頃から、やにわに上昇気流を掴んだようで、1月18日には1000円の大台を突破。3月に入ると一本調子で上昇し、同月末には連日のように10年来高値を更新し続けた。
上値追いは4月に入ってから加速し、4月8日の終値は1392円と年初に比べて38%も値上がりした。これに伴い同社の時価総額は
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