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海外時報

各国の評価機関に方法論の調和を

QALYは廃棄すべきか、HTA最適化の「解」とは③

2013年4月15日号

 医療資源の効果的で効率的な配分を進めるための指針を提供する。そうした目標を共有しながら、公的な医療技術評価(HTA)機関が、同じ薬剤に対してそれぞれ異なる評価を下すという“奇妙な現象”が続いている。  LSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)のエレナ・ニコッド、パナス・カナボスは最新の5ヵ国比較で、評価のプロセス・仕様の違いが異なる結論を導くことを解説した(4月1日号既報)。抗がん剤に絞ったHTA評価の比較考察も同じように、評価に用いる臨床的データの不完全さ、曖昧さが常にあるため、強固とは言えない根拠を生む制約が存在すると指摘する。この制約への対処が、新薬の価値を認めるか、支払いに値しないかの方向づけを左右するのだ。  相対比較を問うHTAの場合、標準療法に対して臨床的に明快な優位を証明できる新薬は希である。小さな違いも「価値」と主...  医療資源の効果的で効率的な配分を進めるための指針を提供する。そうした目標を共有しながら、公的な医療技術評価(HTA)機関が、同じ薬剤に対してそれぞれ異なる評価を下すという“奇妙な現象”が続いている。  LSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)のエレナ・ニコッド、パナス・カナボスは最新の5ヵ国比較で、評価のプロセス・仕様の違いが異なる結論を導くことを解説した(4月1日号既報)。抗がん剤に絞ったHTA評価の比較考察も同じように、評価に用いる臨床的データの不完全さ、曖昧さが常にあるため、強固とは言えない根拠を生む制約が存在すると指摘する。この制約への対処が、新薬の価値を認めるか、支払いに値しないかの方向づけを左右するのだ。  相対比較を問うHTAの場合、標準療法に対して臨床的に明快な優位を証明できる新薬は希である。小さな違いも「価値」と主張す

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