医薬経済オンライン

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技術革新と製薬企業の明日

日本は新パンデミックに対抗し得るか

第33回

生島准

2013年4月15日号

 中国で新たなパンデミック(世界的流行)の脅威が生じつつある。3月31日に突如発表された新型鳥インフルエンザウイルスH7N9感染者の死亡報告である。これが09年の新型豚インフルエンザウイルスH1N1や02年のSARS(重症急性呼吸器症候群)ウイルスのように、パンデミックとなるかどうかは、H7N9感染者から家族や同僚など接触者への感染が起こるかどうかにかかっている。世界保健機構(WHO)はまだ否定しているが、このまま感染者が増えれば、ヒトの体内で増殖したウイルスが変異してヒト・ヒト感染を起こす能力を獲得することは時間の問題だ。H7N9の遺伝子解析データを解析したオランダや日本の感染症研究者は「ヒトに感染しやすくなる嫌な変異をすでにH7N9は持っている」と指摘した。 だが、一筋の光明もある。SARSやH1N1の教訓から中国政府や日本政府も学んでいる。また、バイ...  中国で新たなパンデミック(世界的流行)の脅威が生じつつある。3月31日に突如発表された新型鳥インフルエンザウイルスH7N9感染者の死亡報告である。これが09年の新型豚インフルエンザウイルスH1N1や02年のSARS(重症急性呼吸器症候群)ウイルスのように、パンデミックとなるかどうかは、H7N9感染者から家族や同僚など接触者への感染が起こるかどうかにかかっている。世界保健機構(WHO)はまだ否定しているが、このまま感染者が増えれば、ヒトの体内で増殖したウイルスが変異してヒト・ヒト感染を起こす能力を獲得することは時間の問題だ。H7N9の遺伝子解析データを解析したオランダや日本の感染症研究者は「ヒトに感染しやすくなる嫌な変異をすでにH7N9は持っている」と指摘した。 だが、一筋の光明もある。SARSやH1N1の教訓から中国政府や日本政府も学んでいる。また、バイオ

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