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海外時報

似た経済評価が導く異なる結論

QALYは廃棄すべきか、HTA最適化の「解」とは②

2013年4月1日号

 英国と北欧主導で進んできた欧州の医療技術評価(HTA)に対して、〝大陸連合軍〟の研究コンソーシアムECHOUTCOMEは、ECの支援に基づく研究の結論として、新技術が追加する質調整生存年(QALY)という基本尺度がそもそも怪しいと正面から議論を挑んでいる(前号)。  英国では、「完璧ではないが現にある最善の方法」とこの研究結果を退けているが、国際的に認められたはずの方法論に基づく各国のHTAが、異なる結論を出す状況はどう説明できるのか。内側からの疑問も強烈だ。  イングランド、スコットランド、スウェーデン、カナダ、オーストラリア。HTAの実績があり、1人あたりGDPが4万ドル超(09年ドル)と経済力の似ている国でも、薬剤の新規適応に対する46%の判断でばらつきがあった。これは、LSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)のエレナ・ニコッド...  英国と北欧主導で進んできた欧州の医療技術評価(HTA)に対して、〝大陸連合軍〟の研究コンソーシアムECHOUTCOMEは、ECの支援に基づく研究の結論として、新技術が追加する質調整生存年(QALY)という基本尺度がそもそも怪しいと正面から議論を挑んでいる(前号)。  英国では、「完璧ではないが現にある最善の方法」とこの研究結果を退けているが、国際的に認められたはずの方法論に基づく各国のHTAが、異なる結論を出す状況はどう説明できるのか。内側からの疑問も強烈だ。  イングランド、スコットランド、スウェーデン、カナダ、オーストラリア。HTAの実績があり、1人あたりGDPが4万ドル超(09年ドル)と経済力の似ている国でも、薬剤の新規適応に対する46%の判断でばらつきがあった。これは、LSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)のエレナ・ニコッドと

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