医薬経済オンライン

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From Local to Global 私と公衆衛生

麻生発言とメディアの責任

第54回

日本尊厳死協会理事長 岩尾總一郎(元厚労省医政局長)

2013年4月1日号

 今回は、終末期医療についての、いわゆる「麻生発言」とメディアの責任について考える。 1月21日に開催された社会保障制度改革国民会議で、麻生太郎副総理兼財務大臣が高齢者医療に関して発言し、それをマスコミが「麻生氏『さっさと死ねるように』終末医療で発言」と報道した。 わが協会にも、多くの会員から「抗議しろ」というお叱りの電話がかかってきた。報道が必ずしも真実を伝えていないことは長年の経験でわかっている。1次資料に当たってからと、議事録が出るのを待っていたが、公表されたものには発言は削除されていた。ただ国民会議の清家篤会長の会見の議事録が残っていたので、引用する。 記者 最後の麻生副総理の挨拶のなかで、チューブの人間なら、私なら少なくとも死にますねといいますか、いいかげんに死なないと、政府のお金でやってもらっているのはさっさと死ねるようにしてもら...  今回は、終末期医療についての、いわゆる「麻生発言」とメディアの責任について考える。 1月21日に開催された社会保障制度改革国民会議で、麻生太郎副総理兼財務大臣が高齢者医療に関して発言し、それをマスコミが「麻生氏『さっさと死ねるように』終末医療で発言」と報道した。 わが協会にも、多くの会員から「抗議しろ」というお叱りの電話がかかってきた。報道が必ずしも真実を伝えていないことは長年の経験でわかっている。1次資料に当たってからと、議事録が出るのを待っていたが、公表されたものには発言は削除されていた。ただ国民会議の清家篤会長の会見の議事録が残っていたので、引用する。 記者 最後の麻生副総理の挨拶のなかで、チューブの人間なら、私なら少なくとも死にますねといいますか、いいかげんに死なないと、政府のお金でやってもらっているのはさっさと死ねるようにしてもらわ

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