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いまさら聞けない生薬・漢方薬

医療用漢方エキス製剤の適応

第8回

名古屋市立大学大学院薬学研究科生薬学分野准教授 牧野利明

2013年3月15日号

 現在では、多くの医師が、医療用漢方エキス製剤を処方していることがアンケート調査で明らかになっています。それらは保険診療のなかで使用されていますので、レセプト(診療報酬明細書)にはそのエキス製剤の名称と患者の病名が記載され、支払基金などによる審査を経て、報酬が支払われます。 一方、保険薬局で薬剤師は、処方箋に記載されている漢方製剤の名称から患者の病態を推定し、服薬指導を行うことになります。ここで、しばしば問題になるのが、エキス製剤の添付文書にある適応です。 漢方薬は、本来は漢方医学理論に基づいて人体の陰陽のバランスがどのように偏っているのかを診断し、それを元(中庸)に戻すために使用するものです。従って、漢方医学における患者の病名は、風寒襲表(風邪、寒邪が体表部を襲撃している)、肝気鬱結(肝の気の流れが停滞している)など漢方医学の言葉で表...  現在では、多くの医師が、医療用漢方エキス製剤を処方していることがアンケート調査で明らかになっています。それらは保険診療のなかで使用されていますので、レセプト(診療報酬明細書)にはそのエキス製剤の名称と患者の病名が記載され、支払基金などによる審査を経て、報酬が支払われます。 一方、保険薬局で薬剤師は、処方箋に記載されている漢方製剤の名称から患者の病態を推定し、服薬指導を行うことになります。ここで、しばしば問題になるのが、エキス製剤の添付文書にある適応です。 漢方薬は、本来は漢方医学理論に基づいて人体の陰陽のバランスがどのように偏っているのかを診断し、それを元(中庸)に戻すために使用するものです。従って、漢方医学における患者の病名は、風寒襲表(風邪、寒邪が体表部を襲撃している)、肝気鬱結(肝の気の流れが停滞している)など漢方医学の言葉で表現さ

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