眺望 医薬街道
難病を「症状の程度」では判定できない
近藤正觀
2013年3月15日号
厚生科学審議会疾病対策部会の難病対策委員会が13年度以降の難病対策についての提言をまとめつつある。12年12月にもこの欄で触れたが、提言案を読むと、こんなことが本当に実施可能かと思えることがあるので再度触れたい。それは「対象疾患及び対象患者の考え方」に記載されている。 提言案によれば、医療費助成の対象疾患については、4要素のほかに一定の診断基準や診断基準に準ずるものが確立しており、客観的な指標がある疾患(類縁疾患として疾患概念が明確なものを含む)とすることが適当だとしたうえで、「対象患者は、対象疾患に罹患している者のうち、症状の程度が重症度分類等で一定以上であり、日常生活又は社会生活に支障がある者とする」とされた。厚生労働省が得意の「一定」という文言に加え、「症状の程度」という言葉が記載されている。以前は「重症度」と盛り込んできた文言を「症状...
厚生科学審議会疾病対策部会の難病対策委員会が13年度以降の難病対策についての提言をまとめつつある。12年12月にもこの欄で触れたが、提言案を読むと、こんなことが本当に実施可能かと思えることがあるので再度触れたい。それは「対象疾患及び対象患者の考え方」に記載されている。 提言案によれば、医療費助成の対象疾患については、4要素のほかに一定の診断基準や診断基準に準ずるものが確立しており、客観的な指標がある疾患(類縁疾患として疾患概念が明確なものを含む)とすることが適当だとしたうえで、「対象患者は、対象疾患に罹患している者のうち、症状の程度が重症度分類等で一定以上であり、日常生活又は社会生活に支障がある者とする」とされた。厚生労働省が得意の「一定」という文言に加え、「症状の程度」という言葉が記載されている。以前は「重症度」と盛り込んできた文言を「症状の
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